元製造技術者の教える品質不良の対策 1 連絡を受けたら

今あなたは、不良品があったとの連絡を客先または工場から受けたとする。
まずは現物確保に動かないといけない。一番嫌なのが実物が行方不明になってしまうことだからだ。
製造記録や点検情報は後から追える。しかし現物がなくなってしまえばそこからの原因調査は極めて困難である。
写真があったとしても、それだけだと細かいところまでは見えない。
一番見やすいアングルや光加減かどうかの保証はない。
ほとんどの場合、顕微鏡写真、成分分析など科学的検証が必要になる。物証がないと、何も始められない。
複数サンプルがある場合は、一旦あるだけ集めるべきだと思う。
断面の写真が必要になるかもしれないし、外部へ分析に出す必要があることも十分考えられるからだ。

ところが、これが現場で捨てられてしまうことがたまにある。
管理職間で回覧されている場合も同様だ。

そのため、現物の確保を第一に進めないといけない。
物にもよるが、状態保管も慎重に行う必要がある。食品や金属のように時間との闘いになることも十分考えられる。
他にも、周期性がないか問われることも十分考えられる。
客先の関心は、どこからリスクある製品であるか、すなわち、影響範囲の広さだからだ。

慢性的に不良がある場合は、製造現場に頼んで不良品をたくさん保管いただいてもいいと思う。
ついでに、現場の人の見解や証言を聞いてメモしておくこともあとで役に立つことになる。
ただし、ここで得られた情報を鵜呑みにすることはできない。扱い次第で、後々の問題解決において毒にも薬にもなる。

影響範囲や現場の証言の扱い方については、後日触れることにする。
では、また。

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